DIY Bluetooth Speaker

Bluetoothスピーカー自作のアレコレを書き綴ってみるブログです

Tribit MAXSound Plus レビュー

Tribit MAXSound Plus

Tribit MaxSound Plusを購入。……って自作はどうした?

別に今更って感じもしたんだけど、検索してみたら意外と日本語のレビュー記事がないみたいなのでざっくり書いてみます。

購入理由

一番の理由は防水性。風呂で使いたいワケですよ。

色々考えてみたけども、自作Bluetoothスピーカーだとやっぱ防水性保つのが難しいんだよね。実は短期間ながらhavit E5っていう安価な小型防水機を使ってたんだけど、人にあげちゃったので新しいのが欲しかった。

風呂での使用以外にも、泊りがけ出張用に小型のが欲しいなって思ってた。あとiPadで動画視聴するような時とかね。

候補にしてたのは同じくTribitの360°?StormBox?(元Xboomね。いい加減名前決めておくれ)、JBL Flip4、EarFun UBOOM、Creative Muvo Play、UE WonderBoomあたり。

候補をみるとわかる通り、当初はユニットが180度背面あわせになってるのを考えてた。TWS対応のUboomはかなり惹かれたんだけど、目的から考えて2つは買わないだろうと判断。サイズ考えるとWonderBoomとMuvo Playが有力。

が、どうせ買うなら、音質的に自作Bluetoothスピーカーの参考になったらいいなーって欲が出ちゃった。ある意味スタンダードなFlip4って手もあったけど、改めて店頭視聴してみて高域がどうも好きになれないってのを再確認。で、各所で音質評価が高いっぽいMaxSound Plusに決定。XBoomとは最後まで悩んだんだけどねー。ベッド上とか立てられそうにないので横型にしてみた。

Tribit MaxSound Plus仕様

 なんかAmazonのページだと細かいこと載ってなかったりするんで、一応列記しときます。

全然関係ないけど、MAXSoundなのかMaxSoundなのか統一してくださいよTribitさん。とりあえずBluetoothのペアリング時の名前はMAXSoundですけども。

実売価格:¥5,000前後(定価¥5,999&クーポンやセール)
出力:12w x2
防水性:IPX7
Bluetooth仕様:Bluetooth 4.2/SBC
Bluetooth通信距離:約30メートル
連続再生時間:約20時間
フル充電時間:約4時間
本体重量:595g
外形寸法:約65x198x68(mm)
バッテリー:3.7V/2200mAh
AUX IN:3.5mmステレオミニ
充電端子:microUSB
同梱物:3.5mmステレオミニケーブル、microUSBケーブル

パッケージ内のカードに書いてあるのは他に

Driver size:2x45mm
S/N:80dB
Frequency responce: 80-20kHz
Battery: 7.4v 2200mAh
Input: 5v 1.5A

ってあたり。

ざっくり言うと500mlのペットボトルくらいのサイズの横置き型で、正面に45mmのフルレンジユニットを2つ、ユニット間と背面に楕円形のパッシブラジエーターを各1つ配置。僕の言い方的にはL/R正面配置型。12w*2ってこともあってバッテリーは2S。

IPX7なので風呂に沈めても大丈夫(なはず。わざわざ沈める気はない)。充電用のMicroUSBケーブルとAUX用の3.5mmステレオミニケーブルがついてくる。

ある意味すごく普通。よくある感じの小型防水Bluetoothスピーカー。

本体

見た目のデザインはまあ写真の通り。音響的な効果があるかどうかは知らないけど、側面から背面にかけての1/4Rな処理が意外とありそうでなかった形のような気がしなくもない(あったっけ? BeatsPillとかそうだった?)。

本体は価格を考えるとけっこうしっかり作られてる印象。板厚なのか補強のうまさか剛性が高くて、安価なポータブルスピーカーにありがちな、力入れて握り込むとたわむって感じはない。別に高級感があるわけじゃないんだけど、マットな質感もあってチープさは感じないかな。

底面には小さなゴム足があって、背面のR+ゴム足後ろ側使って傾けることもできる。ちょっと不安定だけど、耳と同じ高さに設置するようなものでもないので、角度つけられるのは便利。

床が硬ければ傾けて置ける。布の上とかだとちょっと無理だけどね。

背面部にはスリットが切ってあって、内側にパッシブラジエーターがある。なので握り込んだ時にパッシブラジエーター触っちゃうってこともない。

背面のスリット。安価なモデルだとパッシブラジエーターむき出しのことも多いけど、ちゃんと処理されてるのが嬉しい

無個性というか質実剛健というか、無骨な見た目ではあるんだけど、ちゃんとプロダクトデザインしました感は伝わってくる。

個人的には、ロゴの入れ方が控えめなのが好印象。同じTribitでもXsound GOや、JBL GoにBose SoundLink Mini、その他Ankerやらなんやらと、正面にデカデカとロゴ入れるのってどうなんすかねー。少なくとも僕は好きじゃない。洋服でもそういうの買わない。どうでもいいか。

LEDがやたら点滅しないのもいい。電源ON直後の接続動作の時にBlueのLEDが点滅、接続完了で点きっぱなしになる。TriカラーのLEDになってて、電源ON中がB、充電中はR、充電完了はG。充電しつつ電源ONだとB+Rのマジェンタ、充電完了状態でONになってるとB+Gのシアンになる。これすげーわかりやすいよ簡単なコトだけどナイスだよと無駄に感心したのは僕だけですかそうですか。

他、ベースブーストのスイッチに白色LED。それぞれ光量が抑えられてるので、電気消したベッドサイドに置いててもうるさくない。

操作パネル部(汚れててすんません)とLED。左から電源、ペアリング、再生、Vol-、Vol+、BassBoost。

ついでに触れておくと、起動音その他のシステム音は適度に抑えられてて、うるさい感じはしない。使った限り、バッテリー警告以外は電子音だった……気がする(おぃ

ペアリングと接続

最初に電源ONするとペアリング待機状態になるので、スマホ側のBluetooth設定で「Tribit MAXSound Plus」を選べばOK。……だった気がするんだけど、もしかしたら勝手にスマホ側に「ペアリング待機してます」みたいな通知が出て簡単にペアリング完了したかも(忘)

次以降は電源ONにすれば勝手にスマホと接続してくれる。

ちなみに、マルチペアリングには対応してるけどマルチポイントには対応してない。マルチポイント便利なのにー。対応してるやつって意外と少ないよね。

コーデックはSBCだけかな。SBCでも音質的に問題ない派だけど、遅延がね。iOSYoutubeアプリは遅延補正かからないので若干気になる。といっても「遅延がそんなに気にならない完全ワイヤレスイヤホン」くらいの遅れ。あくまでも若干。

Amazonプライムとかの映像配信サービスは補正かかるので問題なし。

TWSも非対応。StormBoxも非対応(パーティモードは可)なこと考えると、TWSに積極的ではないのかも。

バッテリー関係

バッテリーは2200mAh。公称20時間。当たり前だけど20時間ってのはそれなりに音量絞った状態の話。鳴らす音によっても消費電力は変わる(含まれる低音の量とか0dB付近の出力が続く時間とか)けど、それなりに鳴らして10時間くらいはイケそうな雰囲気。0dBホワイトノイズを最大音量で流し続けてどれくらいもつのか……とかやってみる暇はもちろんねーですよと。まあ時間できたらやってtwitterにでも。

暇な時タブレットで映像コンテンツ見る、みたいな使い方なら数日充電しなくても大丈夫なんじゃないかな。

充電はmicroUSB。Type-Cじゃねーのかよ!って人もいると思うけど、個人的には気にならない。バッテリー容量的に出先で充電するってこともなさそうだしね。ポートは5v1.5A。充電しながらの使用もできるんで、急速充電対応のモバイルバッテリーなりUSB充電器使っての長時間再生も可。

ちなみに、本体にはバッテリー残量を示すインジケータ的なものはついてない。iPhoneだとスマホ側のヘッドフォンマークの脇に大雑把に表示されますけどね。

バッテリーemptyに近づくと、スマホ上のバッテリーマークが赤に変わる。それでも使い続けるとBattery LowだったかEmptyだったか(忘)男性の英語アナウンスが控えめの音量で入り、無視して使ってると自動(というか強制)電源OFF(この時音なったか忘れた)。

余談だけど、こういう強制OFFな機能って自作で組むの難しいよねー。Bluetoothチップ側にバッテリー監視機能はあるから、ソフトスタート回路と組み合わせればできるんだろうけどさ。

音量

10畳程度の部屋で鳴らすには十分だと思える音量が取れる。一般的な使用ならおそらく困らないはず。非コンクリート壁なら隣人からの苦情出るくらいまで上げられる。

20畳くらいのリビングでも別にイケないことはないんだけど、あんまり音量上げすぎると音質的にはバランス崩れてくる感じかなー。最大音量でも音割れたりはしないけどね。

ただ、デジタルアンプで12w*2の24wって数字から音量がイメージできる人だと、24wってこんなもんだっけ?と思うかも。いやもちろん、wって音の大きさ示すものじゃないのはわかってるんだけど、デジアン+一般的なパッシブスピーカーの組み合わせよりは音量取れないと思った方がいいんじゃないかと。

考えられる可能性はいくつかあって、

  1. 小径で低音出すためにユニットの感度がかなり低い
  2. DSPのPEQで低音を持ち上げる都合上、DSP内でトータルゲインを下げてある
  3. ダイナミクス系の処理(リミッターやDynamicEQ)が入ってる

のどれかor複合。

ま、この製品に限らず市販の小型Bluetoothスピーカー全般こんな感じか。一部メーカーみたいにdB表記してくれるといいんだけどねー。

音質

ということで、気になる音質。

一言で言うなら、小型Bluetoothスピーカーとしてはかなりいい。そんな感じ。

オーディオ用の小型ブックシェルフなんかと比べると諸々さすがに太刀打ちできない、というのは大前提。ユニット径も筐体の容積も違うんだからこれは当たり前。

とはいえ、バランスはとてもいい。ベースブーストOFFだとちょっと低音弱いけど、けっこう自然な鳴り方してくれる。45mmドライバとはいえ、500mlもない内部容積でよくこんな音出せるなっていう。自分でいろんな実験したから余計に苦労がわかる。

あと、樹脂製のスピーカーによくある変な付帯音も感じない。なんか某有名メーカーのアレとか、3.5KHzかその倍音の7KHzあたりにプラスティックの共振みたいな歪みっぽさがあるじゃないですか。ギシギシというかジージーというか。そういうf特には現れない粗さみたいのはほとんど感じない。

逆に言うと、某社みたいにわずかに歪ませることで高域の艶なのか解像感みたいのを演出したりもしてないぽいので、派手さは感じない。あくまでも自然な感じのチューニング。もう少し上が伸びてるといいけど、個人的には嫌いじゃない。

って書いた直後に再確認したみたら、音量最大に近いとさすがにちょっとプラっぽい音混じってきてた。周波数帯はちょっと低くて1KHz前後くらい?たんに共鳴してる感じで歪みっぽくないので聞き苦しくはないかも。

低音ブーストはまあ好き好きかなあ。twitterでちょっと触れましたけど、ONにするとけっこう強引に低音持ち上げる感じがある。好みもあると思うけど、ちょっとその強引さが耳に付く感じ。

いわゆるオーディオアンプのトーンコントロールだと、Bassコントロールは500〜800HzあたりからゆるやかなQで持ち上げてることが多い。が、コイツのBassブーストは250Hzより下のどこか(180あたり?)から急激に上げてる感じで、特に小音量だとバランスが崩れちゃう。個人的には、OFF時の低音がもう少し強いかON時の上げ方がもう少しゆるやかな方が好み。

ただ、こういうのが好きっていう人もいるだろうなと。まあ考えてみれば、イヤホンで言うならExtraBassとか書いてある系が多い価格帯。手軽にカジュアルにアクティブにパワフル。コマけーこたぁ気にすんな。部屋に篭ってじっくり聴くスピーカーじゃないんだよ坊や。

ってことで製品の性格考えたら理解できる。あと映像コンテンツ見る時なんかは、小音量でも迫力あっていいかも。

そんなBassブーストなんだけど、音量をスマホの目盛りで半分あたりまであげてくと強引さがあんまり気にならなくなる。そういえばOluv氏が測定してたなと思って動画を確認してみると、ブーストしても音量50%くらいでf特的にはフラットに近付くっぽい。

あと、背面にもパッシブラジエーターあるんで、ブーストOFFでも壁面使っての低音UPは可能。

音場や空間表現に関しては、正面L/R配置ですからね。ステレオ感を感じたければ額にくっつけて聴きましょう。子どもの頃ラジカセでやったなー(懐

ちょっと気になったこと

その1:オートパワーOFF

無音状態が15分続くと自動で電源が落ちる。まあよくある機能ではあるんだけども。うーん。親切なんですかねコレ。

個人的に、寝る時にスマホアプリでスリープタイマーかけて音楽流しながら就寝〜ウェイクアップタイマーで音楽再生させて目覚ましがわりって使い方するんですよ。でもオートパワーOFFを解除できないので、そういう使い方はできないんだよね。

ちなみに、このオートパワーOFFは無音で行われる。なので、就寝には使えるのがせめてもの救い。モノによっては、オートパワーOFFでもOFFになるとき盛大なシステム音鳴らしたりするからね。

ただ、それゆえ逆に困る部分もある。映像資料見ながら調べ物や書き物してたりすると、知らないうちに電源落ちてることがある。例えばYoutubeBluetoothスピーカー自作動画見る→そこで使われてるパーツが気になってブラウザで調べはじめる→15分以上経過→再び動画再生しようとすると電源落ちてる、みたいな感じ。

せめて電源ケーブル接続状態ならOFFにならないって感じにして欲しかったなー。

個人的には、音声や電源ケーブルに関わらずパワーOFFしない&スマホと接続解除されると数分でパワーOFFって動作が好み。これだと、原則勝手に電源落ちることなく、スマホ持って家出たりした時には落ちてくれる。前述のhavit E5ってのがこの動作だった。

その2:バッテリーのインジケータがない

前述の通り、本体でバッテリー残量を確認する手段がない。なくてもさして困らない機能だけど、持って出かける時バッテリー残量どうだっけ?→電源ONにしてスマホの表示を確認、とか何度かやった。もしかしたらどっか長押しとかで音声アナウンスとかでるんだろーか。

その3:ストラップというかループをちゃんとしたものにしたい

イヤこれ単に僕のわがままなんだけど。

メインの「風呂場スピーカー」以外にも、タブレットスマホでちょっとした動画視聴なんかにも活躍してくれるイイ奴なんだわ。なんだけども、この場合再生しながらタブレット片手にキッチンでコーヒーいれたり、リビングに移ったりとか移動するじゃん?

こう言う時って片手でタブレットとスピーカーを保持できると楽なんだよね。具体的には、タブレット持った手の小指にストラップ引っ掛けてスピーカーぶら下げる感じ。これが、細い紐のストラップだとやりにくい&紐に指通しても回ったりして聞き苦しい。

なので片手にタブレット片手にスピーカーってことになるんだけど、キッチンで入れたコーヒーはどの手でリビングに運べばイイんだい?

ええ、ほとんど言いがかりです。

でもなー。前述のhavit E5は平べったいケーブルが出てるので小指にひっかけて安定させられたんですわ。あと、Tribit 360°(元XBoom)は平たいレザーストラップなので多分大丈夫。クラフト用レザー買ってきて付けようか考え中。

その4:手探り操作しにくい

電気消してたり、画面から目を話したくなかったりとかで、手探りで操作したくなる時ってありません? これボタン配置その他のせいで、ちょっとやりにくいんですよ。使い慣れたらできるのかなー。

例えば、なんだけどさ。

配置を「ー」「▷」「+」って変えて、▷のラインは突起、ーと+のラインは彫り込みってなってたらいいよねっていう。彫り込みが無理なら、▷だけラインじゃなくて面で突起させるとか、なんかあるじゃん?

ついでに言っちゃうと、ペアリングボタン。あれほとんど押す機会ないよね。BassBoost長押しとかでいいと思うんすよ。そうすればPlayボタンをセンターに配置できる。突起はPower、Play、BassBoost兼ペアリングの三つだけにすれば、筐体真ん中のPlayボタン手探りするだけで全ボタン目閉じても操作できる。

ええ、そうです言いがかりです。

まとめというか総評というか……

まあね、たいしたBluetoothスピーカー作れるわけでもない僕が評価とか、なに上から目線やねんって感じだけど。

オススメできるか、と聞かれたら、Yes。知人にこれ買いたいんだけど、どう?って聞かれたら「もうちょっと出していいの買いなよ」とか言わずに、いいと思う!って多分言う。

イヤ色々書いたけど、オーディオ用のスピーカーの音と比べたりした時の話だからね。

実売5,000円程度でハンディサイズでこの音ですよ。なんの文句もありません。倍の値段出しても、このサイズ感で明確に「音が良くなった!」って思えるBluetoothスピーカー探すの難しいと思うもん。

強いて言うなら、スマホタブレットで長尺の動画よく見る?って聞いて、Yesなら指に引っかけやすいの勧めるかも。音質カンケーねーか。

ってことで、気軽に使えるハンディサイズのBluetoothスピーカーとしてかなりオススメできるヤツですよって感じでした。