Step4:設計の煮詰め4 配線まわり
月1から多少はアップグレード(は?
ということで、ちょっと間あいちゃいましたけど煮詰めの続き。今回はボードやモジュール類の配線の確認。
細々したものが意外に多い
配線の確認といっても、これボードの構成や筐体への取り付け方によって全然違うよねー。最小構成だとこんな感じ?
ACアダプター → Bluetoothアンプボード → スピーカー
以上完結。確認もなにもあったもんじゃない。
が、一応ちょっと待って欲しい。この場合、ACアダプター用のDCジャックはどこにあるんだろう。Bluetoothアンプボード上にDCジャックがついてない場合、自分でDCジャック買ってきてケースに取り付け、基板とワイヤリングすることになる。まあ別に考えることはないか。
けど、DCジャックが付いてる場合、選択肢としては3つある。
- 基板上のDCジャックに直接ACアダプターを挿せるように、工夫して筐体に基板を取り付ける
- 基板上のDCジャックを取り外し、基板は筐体内に固定、ジャックだけ筐体に穴あけして取り付ける
- 基板上のDCジャックはそのまま。DCプラグーDCジャックってコードを作って、ジャックは筐体に穴あけして取り付ける
1の場合はDCジャックの取り付け位置によって、基板の取り付け位置や角度が決まってくる。その状態で筐体内にちゃんとおさまるか確認しておこう。大き目の筐体だったりすると当然入ると思って放ったらかしにしがちなんだけど、いざ入れようと思ったらスピーカーユニットと干渉して収まらなかったりする(僕。いや計画段階で気づいたけどね)
工作精度なんかを考えると、ケーブルで引き出して自由に取り付けられる2か3の方が楽。2にするか3にするかは、DCジャックが基板から外せそうかとか、筐体に取り付けられそうなものかとかってあたりで判断すればいいんじゃないかと。
DCジャック周りってコンデンサが並んでたりで表面実装系のジャックが外しにくいことも多いんで、無理せずケーブル作っちゃうのも手。
また、この手の一体型ボードは電源スイッチが付いていないことも多い。付いてる場合はそのスイッチにどうアクセスするか考える必要があって、逆に付いてない場合はON/OFFがACアダプターの抜き差しでいいのか考える。必要ならDCinと基板の間にスイッチを追加することになる。
ON/OFFの状態を示すLEDはどうだろう。ボード上についてることも多いけど、筐体内に閉じ込めてしまえば当然見えなくなる。その場合、ボード上のLED外してケーブルで延長するなり、電源と基板の間にスイッチと連動するようなLEDとかをつける必要がある。LED付きのスイッチなんかもあるけどね。
って感じで、一番シンプルな「一体型Bluetoothアンプボード+ACアダプタ駆動」でも、意外と考えることは多い。
バッテリー駆動やBluetoothレシーバーモジュール別の場合
音質や機能を求めるとBluetoothレシーバーモジュールを別にしたくなる。可搬性を求めるとバッテリー駆動にしたくなる。で、こうなってくるとけっこうな勢いで配線が複雑になってくる。
最低限のものでまとめるとだいたいこんな感じかな
実際にはレシーバーモジュールとアンプボードの間にAUXつけたりする。レシーバーは昇降圧かませずにBMS直の場合もある。あとBMSは充電モジュールなりバッテリー側に組み込まれてることもあるか。
んでまあ、こうなってくると、それぞれのパーツの配置や配線が複雑になる&コマゴマした必要なものたちが増えてくる。例えば電気的な部分でいうと、
- 充電ポートをUSBにした場合、PCのUSBに接続されたときに危険がないように充電モジュールの手前にダイオードのひとつでも噛ました方が安心じゃないか?
- 昇圧/降圧モジュールのスパイクに備えてコンデンサ噛ませた方がいいか?
- 電源スイッチのチャタリングに備えて遅延リレーでもいれとく?
- っつーか、そもそもこの図電源スイッチ入ってないじゃん(ごめん)
みたいなあたり。また、機能的な部分でいうと、
- バッテリー残量や充電中の状態表示なくていいのか?
- 電源のON/OFFのインジケーター入れるとして、電源から引くかレシーバーやアンプボードのLEDを引き出すか
- ポップ音対策のMuteとか入れるか
- バッテリー残量低下時の警告音用に、レシーバーとバッテリー繋いで電圧監視させるか
とか。
そんなことを見直したりするためにも、一度全部のボード類の配線図を書いてみるといいんじゃないかと。
書けたら、そのボード類を筐体内に入れるにあたって不備がないかとか、使う上で不便がないかってあたりを検討してみる。
変な機能つけるのもアリ
市販品ではあんまりやらないようなこと考えてみるのもいいかもしれない。個人的にこういうのどう?ってのを書き出してみた。
ゲインdownスイッチ
固定抵抗とか使って、スイッチONでアンプの出力を一定まで落とす。急に美女が話しかけてきた時でもすぐ対応できて便利。ってのはともかく、大音量が必要ないときはONにしっぱなしにしておけば、小音量時の操作性を高めたり、起動音がデカイってのを避けられる。
Bluetooth OFFスイッチ
BluetoothスピーカーでBluetooth OFFってどういうことやねんって感じだけど。AUX inをよく使う場合、Bluetoothレシーバーが活きっぱなしだとスマホの音声がどこからも再生されないことになる。これだと急に美女からお誘いの連絡が入っても気付か(略)。といって、スマホ側で接続解除するのも面倒い。ってことで、BluetoothレシーバーだけOFFにできるスイッチ付けとくと便利かも
スピーカーのON/OFF切り替え
BluetoothスピーカーでスピーカーOFFってどういうことやねんって感じだけど。使い方としてはいくつかあって、ヘッドフォンアウトつけておいて必要に応じてスピーカーOFFにする(つまりBluetoothレシーバーとして使えるようにする)とか、スピーカーのパラアウト端子つけておいてただのBluetoothアンプとして使えるようにするとか。または前面L/R+背面L/Rの4ユニット組み込んだ時背面側だけOFFにできる、とか。
USB充電/ACアダプター充電切り替え
バッテリーを2sや3sで組んだとき、USB充電だと満充電まで時間がかかる。といってACアダプターでの充電に限定しちゃうと出先で不便。ってことでUSBとACアダプター両対応。スライドスイッチ等で手動切り替えor内部にリレー組み込む
アンプボードの駆動電圧切り替え
アンプボードは高めの電圧で鳴らした方が音がよかったりもする。でもそれじゃバッテリー駆動が厳しい。ってことで、ACアダプターとか繋いだ時だけ高めの電圧で使えるようにしておくってのもありかもしんない。
Stereo/Mono切り替え
スピーカーユニットを180°背面合わせで配置してるような場合(UE BoomやTribit360、AnkerのMotionQなど)、Stereoで鳴らすかMono x2にするかが切り替えられるとホームパーティ(無縁)の時にいいかも。
Bassブースト
これは市販品にもあるか。トーンコントロールまではいらないけど、小音量時とかに低音持ち上げたくなることはあるかも、的な。自分で回路組めなくても、市販のトーンコントロールモジュールでいいトコまで持ち上げた状態にしておいて、そのモジュール自体は筐体内に閉じ込めちゃう。で、Bypassスイッチつけておくと、結果的にBassブーストON/OFFになる。イヤ普通にトーンコントロールつけてもいいんだけど、ツマミいっぱいついてると邪魔じゃね?って人に。
色々書いてみたけど、逆に「ありすぎて邪魔」ってこともある。こんなボタン必要か?みたいな。極論、電源のON/OFFだけできればあとはスマホ側で操作できることも多いんで、不要なものをゴテゴテ盛っていく必要は全然ナイ。あとボードとかに元々ついてるようなスイッチ類なんかも、別に使わないしなくてもいいやと思えば、筐体内につっこんでアクセスできないようにしちゃっていいんじゃないかと。
線材も確認しておこう
ケーブル沼とは関係ない。
まあ、スピーカーユニットの接続に使うケーブルは、好きずきでいいんじゃないでしょうかね。
どっちかっていうと、確認が必要なのは各種ボード類をつなぐケーブル類。Bluetoothスピーカーって弱電系の回路がほとんどになるから見落としがちなんだけど、場所によってはけっこうな電流ながれるからね。
たとえばバッテリー1sに昇圧かまして12v出そうとする場合、バッテリー→BMS→昇圧回路の部分は瞬間で5〜6Aくらいでたりする。電流量だけで言ったら電子レンジ。0.75㎟でもちょっと心もとない。
といってそんな太いケーブルで全部を配線するのもメンドイんで、
- 通常用
- 大電流用
- 信号用
の三種類用意しておくといいんじゃないかと。信号用っていうのは音声系やタクトスイッチなんかの配線用ね。音声系は別!とかこだわるのもアリだと思うけど、そこはまあ好きずきで。
ちなみに、信号関係はLANケーブルばらして使うのけっこうオススメ。敢えて買う必要はないけども、wifi化したことで使わなくなったLANケーブルとかどっかにあるでしょ。モノによってはシールドされてたりもするし、8芯あるのでタクトスイッチやボリュームの配線なんかにも使える。逆に被覆剥がして完全にばらして使うのもヨシ。
まあちょっと固いですけどね。
あと大電流用はスピーカーケーブル使い回すってのもありかな。
そんなわけで、配線図書いて見直しながら、諸々再考してみようって感じでした。